いつもお世話になっております!
六日町店のサービスマンWです。
早いもので2025年も今日から10月、ここ南魚沼市では稲刈りがピークを過ぎたところです。田んぼのお世話が終わると今度は冬支度に忙しくなります。
クルマの冬支度といえば?そう、まずはスタッドレスタイヤですね♪
農機具やら何やらを片付けるついでに取り出してしまいましょう。
ただ、保管している間に空気が抜けていた・・・というのもよく聞く話です。知らない間にパンクしていたってやつですね。タイヤ接地面を軽く地面に落とす感じで4本比較してみましょう。空気が抜けていると「ボスッ」っていう気の抜けたような音を出すと思います。
接地面に釘が刺さっているだけならまだ直せる可能性はありますが、ホイールが腐食していた(過去記事)ってことも・・・
溝の残量も要チェックですね。よろしければ過去の記事も参考に。物の手配が遅れてハイシーズンになりますと、一部サイズ・パターンが品切れになってしまったりとか、稀にあります。
ナットも取り出して(探し出して)おきましょう!
ここからが今回の本題。
以前にも取り上げましたが、右側のナットは三菱登録車のアルミホイールでよく使われているやつです。これはワッシャーを介した面でホイールを締め付けるタイプ。(トヨタにもよくありますね?)左側のは、先端のテーパー形状がホイールに食い込むような感じで締め付けていくタイプです。
大事なことなので何度も言いますが、この二種類に互換性はありません。それぞれホイールを痛めつけてしまい、相対的に締め付けトルク不足となって、最悪タイヤの脱落による重大事故に繋がる恐れがあります。
ホイール中心の穴で大まかに位置が決まって、ナットを締め付けることでハブ側回転中心軸とホイールの回転中心軸も合います。
で、このホイールナット。
左右両輪いずれもネジの方向は正ネジ(時計回りに回すと締まり、反時計方向で緩む)です。大型トラック・バスではまた事情が違ってきたりもしますが、弊社取扱の現行三菱車では全部正ネジです。
ただしこの正ネジ、右側に対してはネジ方向・ホイール回転方向ともに時計回りなのでまぁいいのですが、左側はホイール回転方向が逆になるんですね。ナットが緩みやすい方向に力がかかります。
日本の道路は左側通行ですし、左側の路面なら左側に傾斜がついています。交差点で左折する際は右折に比べて曲がり方がキツくなりがち。これらの力をホイールが絶えず吸収しているワケで、走行中に微妙な変形を繰り返しており、これがまたナットが緩みやすい方向に力がかかるんですね。
なので走行中のクルマからタイヤが脱落して・・・といったニュースでは、高確率で左側ホイールが外れているというワケです。
ここまで、如何にホイールナットの適切な締め付けが重要なものであるか少しはご理解いただけましたでしょうか?
タイヤ付け替え作業や空気圧のチェックに少しでも自信のない方、是非ともお手伝いをいたします。毎年のことですがお早めのご予約をいただければと・・・!
(オマケ)
ここ六日町店で扱う機会はないのですが、最近のトラックの話。
上のナットみたいに先端がテーパー切ってあるやつはJIS規格といいまして、左側用は逆ネジになっていました。適切なトルク管理と、あとはホイール・ハブ両面の錆腐食に気をつけていれば脱落には繋がりにくかったといいます。
最近のはISO規格と言いまして、左側用は逆ネジでもなくナットにテーパーが付いているでもなく、ホイールも位置決めしやすく作られているでもなく、ただワッシャー付きのナット12個とかで締め付ける だけ 。
あれだけの重量を支えている足が、日本の左側通行の路面に全く適さない。
あげくホイールの脱落事故なんて起きた日には整備士さんも責任を問われるという・・・ひどい話ではないですか?